今日3月22日は、ももいろクローバーZ主演の映画「幕が上がる」のロケ地となった岳南電車と富士の街をカミさんと一緒に散策してきました。
岳南電車はずっと岳南鉄道という社名だと思っていたのですが、2013年4月に岳南鉄道はゴルフや不動産事業会社になり、バス事業は富士急静岡バスに、鉄道事業は子会社の岳南電車に移管され、現在は岳南電車と呼ぶのが正しいようです。
ただ、鉄道線自体は岳南鉄道線と言うし、実際現地に行くと表記が混在しややこしい。
記念運行されている「幕が上がる号」が吉原駅を出発する10時15分に間に合うように掛川を出発。
JR東海道線吉原駅のホーム西端から連絡通路で岳南電車の改札に行けます。
一旦JRの自動改札を出て、岳南電車の切符売り場で「幕が上がる映画公開記念切符」の土・日・祝1日フリー乗車券を購入し入場します。
ホームにはすでに「幕が上がる号」が待機していました。同じ目的のモノノフと思しき人たちが車内で出発を待っていました。
車内の天井からは「幕が上がる」の映画や書籍のポスターが吊られ、窓際の広告スペースには写真が展示されていました。
つり革はビニールテープでももクロメンバーカラーでデコレーションされていました。
色分けはブロック毎ですが、車両先頭(岳南江尾側)だけは1本ずつ色分けされており、カミさんと「箱推しエリアだね」と話していました。
「幕が上がる号」と「幕が上がる映画公開記念切符」。ハート型にハサミが入れられています。
電車はワンマンで、ほとんどの駅が無人駅なので、駅によって前や後と降車口が変動します。駅に止まるたび運転手さんが運転席から出てきます。
降りる方も慣れていない人ばかりなので、切符を出さない人やフリー切符を掲示しない人もいて、そんな人がいると運転手さんはお客を追いかけたりてんてこ舞い。大変だなと思いました。
とりあえず終点の岳南江尾駅まで行き全区間制覇。同じ電車で夏菜子ちゃんと杏果ちゃんがロケした比奈駅へ戻ることにします。
車内に展示されている写真の駅員さんが、メガネの有無はありますが運転手さんに似ています。待ち時間の間にたずねたら、やっぱりご本人でした。
映画に出られたのかと聞くと、わからないとの返事。ただ、貸し切りした電車の運転を担当されたそうです。
なんか、そんな縁の人に会えてうれしい。
これが夏菜子ちゃんと杏果ちゃんが座っていたベンチ。比奈駅にはベンチはこれしかないので、たぶん確実。
駅に降りたモノノフの皆さんは、ももクロちゃんと同じようにベンチに座り記念撮影していました。
比奈駅ホーム全景。
映画での登場もこちら側向き。だからこのシーンの終盤にやって来た電車は岳南江尾駅行きです。
比奈駅は日本夜景遺産の施設型夜景遺産に認定されています。
なるほど、映画の中の情景もキレイでした。
富士市は湧水があちこちで見られるそうで、比奈駅から北へ、鎧ヶ渕親水公園を目指します。さらに辿るといろいろな公園が連なっています。写真は原田湧水池公園の水車。
そこかしこから水の流れる音が聞こえてきます。
水と同じくらい多いのが工場からの煙。
南下して岳南原田駅方面へ向かい、夏菜子ちゃんの通学シーンで登場したロケ地へ。
この風景は学校帰りの夕刻、ユッコ(玉井詩織ちゃん)と別れ、自宅へ向かう途中の橋だと思います。ただ、北側から見た風景だったのか。
南側から見たショットだったのか記憶がおぼろげ。
滝川横の道でも撮影が行われました。夏菜子ちゃんは向こうの方から自転車に乗ってやって来ます。
ちなみにロケ地は、「フィルムコミッション富士」のブログとロケ地MAPで紹介されており、その情報を元に現地を尋ねました。こういう情報をあげてくれて大助かり。
この岳南原田駅では実景のロケが行われたそうです。
比奈駅から本吉原駅まで歩き、せっかく買ったフリー切符なので、ここからまた電車に乗ることにします。
ホームの掲示板には、どこにも「幕が上がる」のポスターが貼られていました。
ここで奇跡が起こります。なんとホームに滑り込んできた電車は「幕が上がる号」。しかも同じ運転手さんだったのです。
「幕が上がる号」は次の吉原本町駅で下車。昼飯にももクロちゃんも食べたという、つけナポリタンを食べるためです。
つけナポリタンを食べられるお店は、「つけナポリタン大志館」にあった店舗紹介PDFパンフの情報を元にしました。
ただ、このパンフは住所だけで地図がないから他所の人にはさっぱりわからない。「吉原」という住所とGoogle Mapで吉原本町駅に近い場所を探しました。
で、入った店は、吉原中央駅バスターミナル手前にある「喫茶 アドニス」。
麺をゆでるのに6分かかるらしい。待っていたらiPhoneに、女川復幸祭のももクロライブのUstream生中継が始まったと知らせが入りました。
このお店は偶然にもWi-Fiスポットになっており、しばらくライブを見ていたら、つけナポリタンがやっと出てきました。フォークじゃなくお箸でいただくようです。
つけナポリタンの食べ方が一緒に付いてきます。
トマトスープの中は半熟タマゴや鶏肉、チンゲンサイ、チーズ。麺は太麺。味は濃い味ですが、最後まで一気に食べられ、名古屋のあんかけスパよりずっと美味しい。
食後にカプチーノとアフォーガードを頼んだのですが、おすすめは後者。出てきたカプチーノのコーヒーカップの小ささにビックリしました。
店から出たら、天候が一変。空から水滴が落ちてきました。
それでも気にせず、その先にある中央図書館へ行きます。ここは夏菜子ちゃんと杏果ちゃんが偶然出会う図書館です。
「ももクロちゃんのサインが展示されている」という情報があったので、館内に入りサインを探しました。
貸し出しカウンターの奥に架かっていたので、そこにいた司書さんに撮影の許可を求めたら、奇跡のようなうれしい神対応をいただけました。
別室で撮影させていただけるとのことで、2階の事務所に案内され、撮影申請書のようなものに住所・氏名・電話番号など記入させられましたが、何とわざわざサイン色紙を額から外し撮影させていただけたのです。
パッと撮って帰るつもりだったので、わざわざ人手と手間を掛けていただき、かえって恐縮。
何人ものモノノフが同じ目的で来館し、混乱を避けるためのご対応らしいが、ほんとにありがとうございました。
あんまり恐縮してしまったので、撮影シーンに使われた書架の辺りを見ずに出てきてしまいました。
外へ出るとさらに雲行きが怪しくなっていました。ゴロゴロと雷まで鳴る始末。急いで吉原本町駅へ引き返します。
何とかひどい雨に降られることなく駅に到着し、電車を待っていたら、また奇跡が起こりました。なんとなんと、やってきた電車はまた「幕が上がる号」。運転手さんは違っていましたが。
夏菜子ちゃんと別れた杏果ちゃんが電車を待つ吉原駅のホーム。
今乗ってきたばかりの「幕が上がる号」。雨はすでに本降りになっています。
ホームから改札へ向かう途中の壁に貼られていたサインの真ん中は、芦田愛菜ちゃんのサイン。
図書館からの帰り道、夏菜子ちゃんと杏果ちゃんが別れる吉原駅の入り口。
雨具を何一つ持っていないのに、このあとさらに滝のような雨に見舞われます。しかし、西に帰ってくるとからりと良い天気。雨が降っていたのは東京電力管内だけなのかな?
「幕が上がる」のロケ地はもっと広範囲にわたるので、歩きでは行ききれません。他の所はまた機会があれば。ちょっと雨に降られましたが、たくさんの奇跡に巡り会えた良い旅でした。