100均商品でサイクロン集じん機をDIY

日曜大工作業での悩みのひとつは、丸ノコでも、穴あけでも、サンディングでも、とにかく木材を加工すれば必ず出てくる切り屑問題です。

このために用意したツインバードの「パワーハンディークリーナー HC-EB51」で切り屑が出るたび吸い込んでいますが、切り屑が細かいためフィルターが詰まりやすい。

切り屑の廃棄と同時に、フィルター掃除などの手間が大変なのです。それと、HC-EB51はフィルターが詰まったり、過負荷を掛けると保護回路が働き、1時間くらい使用不能になってしまうのです。

切り屑問題は木工作業をしている方共通の悩みのようで、皆さん様々な対策を行われています。高価な専用の集じん機を用意されている人もおられるようです。
そんな対策の中で大勢の方が、サイクロン集じん機を自作されて活用されていました。

サイクロン集じん機は、吸い込みホースとクリーナーの中間に設置します。ここで切り屑と空気を分離し、切り屑は他の容器などに回収され、クリーナーには空気だけが吸い込まれます。
クリーナーのフィルター掃除を軽減し、切り屑の廃棄処理も簡単になるという夢の装置なのです。

サイクロン集じん機の原理は詳しく解説されているブログなどをググって貰うとして、自分はダイソーの100均商品でDIYすることにしました。
ただし、ホースはさすがに100均商品になかったので、これは洗濯機用の延長用排水ホースを使うことにしました。

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用意した100均商品は、遠心分離機になるパーツは園芸用の「トリガーボトル」。多くの方はカラーコーンを利用しています。

「トリガーボトル」は数種類ありましたが、切り屑がスムーズに下へ落ちそうな、一番なで肩のものを選びました。材質は本体が飽和ポリエステル樹脂。ちなみにトリガー部はポリプロピレン。

切り屑を回収するパーツには台所用品の「エブリーパック深型No.3」。フタがネジ式になっている容量1リットルのレンジ容器です。材質はフタ・本体ともポリプロピレン。

これより大きいサイズだとふた付きバケツくらいしかなく、フタが密閉構造になるものでは、これが一番容量が大きそうでした。

サイクロン集じん機に接続する掃除機が、パワーがそれなりの「HC-EB51」であるし、大量に切り屑がでるような作業量でもありません。
試作的な感じでもあるので、とりあえずコンパクトで良しとしました。

掃除機と吸い込みホースに接続するパイプは化粧品用の「携帯用ワンタッチボトル50ml」。
ボトルの直径がちょうど30mmくらいで、使用を予定していた洗濯機用排水ホースにピッタリ。材質はフタ・本体ともポリプロピレン。

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ホースは「三栄水栓製作所・洗濯機排水ホース延長用」。1m、1.5m、2m、3mがラインナップされています。

掃除機には1mのものを選択。吸い込み用の方は仕上げサンダや将来的にトリマーなどにも繋ぐことを考慮して2mのものを取り寄せました。
念のためホースを留めるバンドも手に入れましたが、とりあえず使わずに済んでしまいました。

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ホースの内径は30mmですが、このホースは洗濯機の既存ホースを延長するためのもののため、両端の形状が異なります。

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ホースとの継ぎ手側は34mm〜26mmのホースと接続できるよう、フニャフニャの材質でハサミでカットできるようになっています。
反対側は外径32mmの硬質樹脂で、本来は排水トラップへ差し込む用にできています。ちなみに内径は実測約26.5mmでした。

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入手した100均商品を元にした構想図。

「エブリーパック深型No.3」のフタの上に、「トリガーボトル」を逆さまにして接続。「携帯用ワンタッチボトル50ml」のネジ蓋部を外側にしてパイプとして固定する構造です。

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各パーツを加工し、組み立て前の状態です。

穴あけや切断はミニルーター用の小型丸ノコ刃で切断し、やはりミニルーター用の軸付砥石で仕上げました。

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一番手間が掛かったのは「トリガーボトル」の底の穴あけ。底の厚さが3mm程度あるうえ、思いの外に堅くて時間が掛かりました。

穴の輪郭状に大まかにドリルで穴あけした後、小型丸ノコ刃で切断。ミニルーター用の軸付砥石で削ってもはかどらず、インパクトドライバー用の金属加工用の軸付砥石で削りました。

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サイド部も基本同じ方法ですが、こちらは厚さが0.5mmくらいだったのでサクサク。
穴の形状は現物合わせしながらフリーハンドで適当に。

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「携帯用ワンタッチボトル50ml」のフタも貫通させ、フチのギザギザをホースの内径にピッタリ合うように削りました。

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サイクロン集じん機とホースがねじ込みで完全に連結できるようにしました。

ねじ込みで抜ける心配はなくなりましたが、集じん機本体やホースをグルグル回さないと繋げられないので、とても面倒くさい。

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爽やかなブルー系でコーディネートされた完成状態。

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「トリガーボトル」と「携帯用ワンタッチボトル50ml」の接着にはホットボンドを使用。

「ワンタッチボトル」の材質がポリプロピレンなのでホットボンド以外に考えられなかったのですが、初めてグルーガンを使ったのもあって、てんこ盛りで不細工になりました。

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「エブリーパック深型No.3」と「トリガーボトル」の接続は、「トリガーボトル」のトリガー部からねじ部を切り離し、ねじ込みだけで繋がっています。

なので、ゴミ収納部の大容量化など、他の容器にしたくなったら簡単に取り替えられます。

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さっそく試運転。ゴミの代わりにティッシュペーパーを細かくちぎって、吸い込んでみました。

洗濯機排水ホース延長用は、HC-EB51に直接接続できなかったので、我が家にあった「マキタ 充電式クリーナ 4093DW」用ホースを中間に挟んであります。

掃除機をONすると、ティッシュを勢いよく吸い込んで、「トリガーボトル」の中でグルグル、グルグル、回る回る。

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掃除機がON状態だとティッシュが下へ落ちていかないので、掃除機をOFFにしたら「トリガーボトル」の口のところで詰まってしまいました。

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「トリガーボトル」のネジ蓋部のツバ部分で引っ掛かってしまったようです。ミニルーターでツバを削ってしまおう。

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「トリガーボトル」の口に詰まった状態で掃除機をONすると、ほとんどのティッシュは下へ落ちたけど、一部は掃除機の方に吸い込まれてしまいました。

ここまでに掛かった材料費は、
・トリガーボトル・・・・・・・・・・・108円
・エブリーパック深型No.3・・・・・・・108円
・携帯用ワンタッチボトル50ml×2・・・・216円
・洗濯機排水ホース延長用1m・・・・・・394円
・洗濯機排水ホース延長用2m・・・・・・587円


・合計・・・・・・・・・・・・・・・・1,413円

不具合部分を改修して再挑戦ですが、ちゃんと機能したって感じ。まずは良かった。

あと、ひょっとしたら致命的かも知れないダメなところも判明しました。
作ったサイクロン集じん機も接続する掃除機も、どちらも軽すぎてホースのたわみに負けて転がってしまい、自立できなくなってしまうのです。倒れないようにする入れ物が必要かも。

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