Keychron K3 MaxはQMK/VIAに対応したキーボードだ。
Wikipwdiaによると、QMK(Quantum Mechanical Keyboard)はコンピュータのキーボードを制御するマイクロコントローラ用のオープンソースファームウェアで、VIAはQMKを実行するキーボードの設定に使用できるソフトウェアプログラムとのこと。
要は、Keychron K3 MaxはVIAを使ってキーマッピングを変更したり、キーにマクロを組み込んだりできるということ。
調べるとVIAは汎用ソフトなので、Keychron K3 Maxに使おうとすると少し面倒くさそう。Keychronから「Keychron Launcher」という専用のWebアプリが用意されているので、これでリマッピングする方が簡単そうだ。
コペックのホームページに「Launcherを使ってキーボードをプログラムする方法」という説明ページがあるが、ちょっとわかりにくい。
まずKeychron Launcherを使うには、パソコンとキーボードをUSBケーブル接続し、切り替えスイッチを有線モードにする。
最新のChrome/Opera/Edgeブラウザを起動し、Keychron Launcherのページを開く。Safariでは「このデバイスに対応していない」と表示され、使用できなかった。
画面左下の「Settings」をクリックし、一覧から「日本語」を選択。「Settings」も「設定」になった。次回接続時には最初から日本語になっていた。
画面左上の「接続」をクリックするとデバイスの一覧が表示され、その中から接続しているキーボードを選ぶ。
キーボードに接続できると「キーマップ」画面が表示される。この画面は左側のメニューの「キーマップ」を選択しても表示できる。
右側のキーボードの図の左肩にある「0」〜「3」ボタンでレイヤーを切り替える。「0」「1」はMac、「2」「3」はWindowsのレイヤーで、「1」「3」は「fn」キーを押しながら打つ状態を示す。
「Reset Layout」ボタンはリマップした設定をすべて初期状態に戻す。「すべて」なので注意。
上のキーボードの図でキーを選択し、下の「基本」の中からリマップする機能(キー)を選ぶとただちに反映される。
「基本」〜「レイヤー」ボタンで種別ごとに分類された機能を切り替える。
以下に示す例は、ファンクションキーの初期状態ではメディア機能が設定されているが、文字入力では「F6」〜「F9」をよく使うので、レイヤー0とレイヤー1を入れ替える場合の手順。
まず、キーボードの図の「Br+」をクリックする。選択するとキーの周りに赤枠が表示される。
次に、下の「基本」の図の中から「F6」を探し、クリックする。
上のキーボードが「Br+」から「F6」に変わり、隣のキーに赤枠が移動する。設定の変更はただちに反映される。
上の図は同様の方法でリマップしていき、「Next」キーが「F9」になった状態。
今度は「fn」キーを同時押しするレイヤー1の「F6」〜「F9」にメディア機能を設定する。
まず、キーボードの図をレイヤー1に切り替える。
「F6」にバックライト上昇させる「Br+」を設定する。「Br+」は「ライトニング」の中にあるので種別を切り替えて選択する。
「F9」は「Next」にリマップするが、「Next」は「メディア」に切り替えて選択する。
これでレイヤー0〜1の「F6」〜「F9」キーの内容が入れ替わった。
上の図は「fn」+「end」キーでMacをシャットダウンさせるための設定。
キーボードの図をレイヤー1に切り替え、「end」キーを選択し、「スペシャル」の中から「Power OSX」を選択する。
「fn」+「end」キーを短く押すとスリープし、長押しすると上の図のダイアログが表示され、再起動やシステム終了を選べるようになる。
次にマクロの説明。
スクリーンショット「Command」+「Shift」+「4」のような複数のキーを押すショートカットを1つのキーに設定することができる。これを「マクロ」と呼んでいる。
マクロを設定するには、キーの組み合わせを定義しなくてならない。左のメニューから「マクロ」を選択すると、上の図のような下側にマクロ設定ボックスがある画面が表示される。
マクロ設定ボックスの右側の「基本」ボタンをクリックすると右側にキーの図が表示される。
「Macro record」ボタンをクリックすると最初の画面が表示される。
マクロを設定するには、まずマクロ設定ボックス左に並んでいる「M0」「M1」「M2」…のいずれかを選択する。最初は「M0」が既に選択されている。
次に上部に並んでいる文字列から「記録」をクリックする。
設定するキーはキーボードで直接タイピングするか、「基本」で表示される図の中から選ぶ。
キーボードで直接タイピングするとマクロ設定ボックスに矢印が下向きと上向きの図が並んで表示される。下向きはキーを押した状態、上向きはキーが離れた状態を示している。
矢印の上にポインタを合わせると「×」が現れ、クリックするとその矢印を消すことができる。
「Command」+「Shift」+「4」を設定する場合は、「Command(押す)」「Shift(押す)」「4(押す)」「4(離す)」「Shift(離す)」「Command(離す)」の順に定義する。
直接タイピングだと常にキーを押して離す動作になるので余分を消す作業が発生する。
「Macro record」ボタンをクリックすると文字列で定義した状態を確認することができる。
マクロの定義が完了したら「送信」をクリックする。正常に送信が完了するとキーボードの図の上に「成功」と表示される。
「基本」で表示される図の中から選んで定義する場合は、目的のキーをクリックするとその上に「Release」と「Press」ボタンが現れるので、いずれかを選択する。
こちらの入力では「Release」と「Press」を選択するので余分を消す作業はない。
最後に定義したマクロをキーに割り当てる作業。
左のメニューから「キーマップ」を選択し、リマップしたいキーをキーボードの図の中から選択し、下を「マクロ」に切り替え、定義したマクロ(例ではM0)を選択する。
上の図は「Pgdn」キーが「M0」に置き換わった状態。
以上で基本的な設定変更はできるはず。ただ、図に表示されているキーは略語が多いため、その意味が分かりにくく、また説明もないため欲しい機能を探すのが大変だった。
画面の左下に「1.5.3-beta」とあるのでまだベータ版のようだ。今後正式バージョンにアップするんだろう。