10月5日(金)から8日(月)まで「掛川祭」が開催されました。今年は3年に1度の大祭で、通常年より会期も1日長い4日間で、いつもより華やかに行われます。
掛川で行われる祭りは全部が「掛川祭」と一般的に思われていますが、実際には市内中心部の旧掛川町の祭礼を示します。
僕が住む場所は周辺部になりますので、「掛川祭」に含まれません。会期も3日間で、当然旧掛川町とは交流しません。
祭初日目は、まず会所と呼ばれる場所で開所式などの神事が行われます。祭典は地元の氏神様を中心とした神事なのです。
式の後、祭典期間中の無事を祈って屋台をお祓いします。掛川市の屋台は「御所車型」と言われている二輪屋台です。
「山車(だし)」と呼ぶ地方もありますが、掛川では「屋台(やたい)」と呼んでいます。
責任者の面々が鏡割りを行い、屋台が会所を出発します。ちなみに樽酒は上げ底でした。
屋台は会期中会所を9時に出発し、お昼と夕方1時間ずつ程度の休憩を挟み、夜9時前に会所に戻ってきます。
屋台には発電機を搭載しており、夜間は照明を点けて行います。
関係者は会期中の3日間朝8時頃集合し、夜は22時、23時まで参加し、結構重労働です。曳き手の少ない町内では交代もままならないのでたいへんです。
2日目の夜は小雨が降るような天候になり、屋台には雨除けの透明カバーが掛けられます。
3日目は町内から遠征し、旧東海道沿いに他の5地区の屋台が集まる交流会に参加しました。
他地区の屋台とすれ違う際に「手木合わせ」と「徹花(鉄火てっか)」という儀式を行います。
もともとは狭い道を屋台がすれ違う際に、「お互い無事に屋台がすれ違えました」という意味で手打ちをしたことに始まる風習のようです。
まず、互いの町の木頭(きがしら)と呼ばれる役員がつま先を付き合わせ、屋台の手木(てぎ=御所車で牛をつなぐ頸木の部分)を近づけピタリと合わせます。それを確認すると拍子木を打ちます。
次に少し屋台を進め、車軸を同じように合わせ、拍子木を打つとテンポの速い「徹花」という囃子を打ち鳴らし、屋台の前後を上下に揺すりながら前進します。
最後に屋台尻がすれ違うと3度目の拍子木が打たれ、徹花は終了します。
4日目に市内の祭を見てきましたが、儀式の様式が若干異なるようです。つま先合わせが無いようでしたし、「徹花」の際の屋台の上下もなく、少し大人しい感じでした。
狭い道ではやりませんが、少し道幅があると屋台の前後を上下させながら、さらに頭を左右に振って荒ぶります。その様子は見ていて興奮します。
今までは祭は見ているだけの傍観者でしたが、今年は何故かやる側に回ってしまい3日間フルに付き合うことになってしまいました。
お陰で祭りの後に体調を崩し、未だに元の調子を取り戻せていません。