2016年8月23日 自転車あれこれ
Rio2016オリンピックの自転車競技
安倍首相が土管から出てきてRio2016オリンピックも終わりました。
自分はあんまり興味がなかったから、真剣にテレビ中継とか見ていなかったのですが、自転車のロードレースとマウンテンバイクだけはしっかり見ました。
ロードレースなど日本ではメジャーではないせいか、競技日程が早過ぎるせいか、いつもいつの間にか終わっていてテレビでお目に掛かったことが今までありませんでした。
しかし、今回NHKでは日本でテレビ中継がなかったものも、ネットで配信したり、アーカイブを残して見逃し視聴できる取り組みを行っています。お陰でロードとマウンテンバイクの男女レースを全部観ることができました。
アーカイブはNHKのオリンピックサイトの全日程・結果ページから辿って観ることができます。
ムービーは国際映像で、基本的に実況や解説がありません。現地の環境音だけです。
でも女子ロードレースだけは実況と元自転車ロードレース選手の沖美穂さんの解説付きでした。
女子ロードレースは男子の翌日なので、男子を観ていないと実感できない解説もありますが、選手の紹介やルール説明、レース展開の話などもあってとてもわかりやすい。
自分のようにロードレースをよく知らない人が、最初に観るには良いかも知れない。それに最後の展開にドラマがあって面白かった。
ロードレースを初めてまともに観て、自分自身も初めて知ることがいろいろあった。
例えば、国別ランキングで決められた人数の出場枠があり、スターティングポジションもそのランキング順。日本の女子は1名出場で、出走順も最後からひとつ前でした。
集団の名称がいろいろ使い分けられていて、先頭集団(Leader)、追走集団(Chase)、有力選手のいる集団をプロトン(Peloton)、有力選手がいなければ、単にGroup 1とかGroup 2と呼びます。
ホイールやスペアバイクを積んだサポートカーは国ごとに割り当てられていて、出場枠の多い国は1台、出場枠に少ない国(日本とか)は他の国と相乗りします。
水の補給やタイヤがパンクしたときは、併走するバイクの審判に選手が挙手して知らせ、審判から無線でサポートカーに伝えます。などなど。
今回のレースでは、女子が136.9kmを走り、1着が3時間51分27秒。日本人は與那嶺恵理選手が4分56秒遅れで17位。
ちなみに日本女子の歴代最高位は解説の沖美穂さんの20位で、記録を更新したことになります。
男子は237.49kmを走り、1着が6時間10分5秒。日本人は新城幸也選手が9分38秒遅れの27位で、内間康平選手は途中棄権。
女子と男子で走るルートは同じなのですが、途中に高低差のある山道を走る周回コースがあり、男女でループ回数が違い、その分走行距離が異なっています。
その周回コースがハードで、女子は68名が出走し、完走53名、タイムオーバー(OTL)2名に対し、男子は144名が出走し、完走63名、OTL2名。半数以上の選手が途中棄権というサバイバルレース。
後半の周回コースは高低差511mの山道。登りも大変ですが下りはもっと大変で、男子だと90km/h以上の速度も出るそうで、実際後ろを追っていたテレビ中継のバイクが置き去りにされるくらい。
バイクがやっと追いついたら、目の前に2名が落車していたなんてことがありました。
女子では先頭を走っていたオランダの選手がカーブで落車するという衝撃映像が流れました。
2番目を走っていた登りは得意だが、下りと平地のスプリントが苦手というアメリカの選手がゴールまで残りの10.7kmを懸命に逃げます。
しかし、その後ろを追っかけていた3人の選手にゴール手前150mの所で抜かれ、メダルを逃すというエキサイティングなドラマがありました。
その差4秒の出来事。ほんの少し速く山を下ることができたら金メダルだったのにレースは非情です。
NHKのアーカイブは国際映像なので、走行位置的に日本人の活躍はあまり観られません。
しかも、ムービーの尺はレース全体分あるため、ロードレースは男子が7時間30分30秒、女子が4時間33分4秒とかなり長い。マウンテンバイクは多少短いが、同様に長時間にわたります。
このサイトがいつまで公開されているかわかりません。視聴は無料だし、面白いので興味ある方は早めの視聴をお勧めします。